【d!】心まで、透明化してよ (ページ8)

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8話ページ8

某建物

ci「おかしいやん！ﾅﾝﾃﾞﾔ!」

無能を振り払って1人で突撃したら
何故か全員俺の事見るし、銃を乱射してき
やがった！

周りのヤツを何とか殺して
今は警備の目を盗み休憩中

なんで、なんで俺が見つかるん
見つかって死ぬのは無能だろ

ci「…はぁ…」

？「さっきの男を捕まえて、もう1人を炙り出すぞ!」
？「それよりボスの護衛を」

ci「…」

なんや逃げたんか。無能らしいな
ずるるると音を立てて座り込む
今からインカムでたすけを呼ぼうか

ci「…Aさん」

なんで、無能になったんだろ
無能じゃなかった頃は、憧れてたんやけど
…嘘だったんですか

ci「…あんたは、俺にも優しい人やったはずやん」

なんで、《あんなこと》をしたんや

落ちこぼれが存在感を消して数分
部屋中を警報の光で照らされ、
うるさいブザー音が響き渡った

放送には、

？「ボス死亡を確認！繰り返す、ボス死亡！」
？「ただちに敵を捕まえろ！以上」

ci「…え、」

…無能は、美味しいところをとって
逃げる気なんやな。

だんだんと腹が立ってきた
なんであの無能にここまでされなあかんのか

ワナワナと怒りが溢れ出す
いつもの癖で近くにあった小物置きを
ぶん殴ってしまった瞬間

？「あっちから音がしたぞ！」
？「行け！殺せ！」

ci「ｯおわｯ、」

あーあ、終わった。はいはい終わりました
僕は結局無能に全部奪われて死にますはい

最後の抵抗で頭を手で隠していた時
俺の視界が誰かの服で遮られる

そいつは、
長くなった前髪の奥で敵兵を捉え

ゾムさんが好きなロケランで吹き飛ばした
その反動で俺も身を顕にしてしまい、

残敵兵たちは、ターゲットを
銃口を構える。前に、2本目の
ロケランはぶちかまし

なんとか脱出の経路が切り開いた

ci「……逃げたと思ったわ」

「…逃げたら意味がないでしょ」
ci「へ？」

「口より先に足を動かしてさっさと」

？「まて逃がすな！ボスの仇を取れ！」

ci「ひっ」

死んだ仲間の屍をこえ
極限状態の敵があたり構わず銃弾を
うちかましてくる

あかん、流れ弾を被弾してまう！
にげな、にげな！

逃げな！！

「…」

チーノ様の《盾》になるように
後ろで走り敵を殺しながら
カバーを務める。

あぁ、チーノ様が単独行動しなければ
よかったのにとは口が裂けても言わない

とりあえず、今は逃げないと